世界はずっとずっと広かった





世界は、ずっと広かった。 


わたしが見ていた景色は、ほんのひとつにすぎなくて。 ときどき、そのことに気づいて、胸の奥がきゅっとなる。 自分の小ささに気づくと、 なにもかもが届かないような気がして、 ただ、立ち尽くす夜もある。

でも、それで終わりにはしたくない。


「何を伝えたいのか」

mossicaとして、 心の奥にあるものを、メロディーや言葉に乗せて、 ひとつずつ、届けていきたい。


長く愛されるもの。 誰かの中で、ふとよみがえるような、 そんな作品を作りたいと願いながら、この半年間、ずっと走ってきた。 


わたしはけっして早くはない。 
マイペースだと思う。

ひとつの曲を、自分自身がまず愛せなければ次に進めない。 メロディーを口ずさめるくらいまで、その曲の中にちゃんと自分が生きていないと、 まだ「できた」とは思えない。

次の曲の景色が見えたら、 そこに心ごと入り込んで、 その世界の空気を吸いながらじゃないと、言葉が出てこない。

だから、 
わたしは今日も、わたしの速さですすんでいく。